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障がい者の就労拡大と工賃引上げに向けて、先進事例の視察

令和8年6月16日

すべての県民が障害の有無にかかわらず、互いに人格と個性を尊重し合いながら、地域で「あたりまえに働く」ことができる社会の実現は、本県が取り組むべき重要課題の一つです。
それは、障がい者の皆さんにとって、所得の確保とともに、社会参加を通じた自己肯定感の向上や、生きがいにもつながります。

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障がい者の経済的自立を阻んでいるのは、福祉的就労における工賃の低さです。全国の就労継続支援B型事業所における平均工賃は月額約2万4,000円程度であり、本県においては、それを下回る、月額約2万3,000円の水準にあります。
そこで、現在、「工賃引き上げ」事業として注目されているのが、日本財団が推進する「国立国会図書館(NDL)蔵書デジタル化事業」です。これはNDLから財団が受注し、現在全国13の拠点施設へ業務が供給されております。
私は先日、その中の一つで、福岡県が財団やセルプセンターと連携して「就労支援の場」として設置された拠点施設「あけぼの園」を視察いたしました。財団の100%助成により整備された高精度スキャナー等を活用し、そこに複数施設からの利用者が集い、NDLの蔵書デジタル化に取り組んでいます。

就労者にとってのメリットは、まずは工賃の向上。そして、それ以上に「未来に文化財を残す」というストーリーが、利用者の自尊心を高めるなど、精神的な効果も強調されておりました。 作業現場も拝見しましたが、NDL業務が閑散期に当たるこの時期においても、来る作業に備え、スキャナーや画面上でのチェック作業など、黙々と練習をしておりました。
そして、この障がい者の熱心さと施設のマネージメントにより、圧倒的な品質管理をもたらしております。見開きを一コマとし、昨年度は、60万コマの納品をしたそうですが、エラーはわずか1コマという、民間企業をも凌駕する驚異的な精度を障害者の方々が実現しています。加えて、作業を通じて身につけたITスキル等が評価され、毎年数名の利用者が一般企業への就職を果たしています。

本県には、県内施設の約60%が加盟する社会就労センター協議会(セルプ)という強力な基盤があり、農福連携で培った共同受注のノウハウもあります。そうした資源を基に、このような「デジタル就労」の拠点を香川にも構築することは、障がい者就労の職域を拡げ、自立を加速させるだけでなく、本県のDX推進にも大きく寄与するのではないかと考えます。
具体的な推進を、6月議会の質問で知事に対し、求めさせて頂きました(答弁は8年6月定例会のページを参照)。

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